私の奥さんは小中学校の同級生です。何度かは同じクラスになったこともあります。記憶に残っているのは小学校五、六年の時だけなのですが、双方の証言から考えると中学校の時にも同じクラスになった事があるようです。お互い記憶には無いのですが、同じ学年で同じ担任であったというのですから同じクラスだった事もあるのでしょう。同学年には百人ほどしかいなかったのに、いい加減なものです。

そんなわけで、私にとって奥さんのイメージとは小学校の頃のものでした。内面は良く知らなかったので外見だけなのですが、小さい、少なくとも高身長ではないというものでした。現在私が175cm、奥さんが160cm程なのですが、これほどではないにしても私の方が若干高いという感じでした。実際に背比べをしたわけではありません。あくまで印象です。

ですが、向こうに言わせると小さかったのは私の方なんだそうです。どうも奥さんは中学生頃にそんな感じを受けたそうです。ご存知の通り、男性と女性には第二次成長期の時期が異なり、一般的には女性の方が早く訪れます。そのため、中学生くらいですと相対的に女性の方が高身長となります。奥さんも中学生の頃にぐんぐんと背が伸び、周囲の男子をあっさりと追い越してしまったそうです。で、その追い越した大多数の男達は全部まとめてチビ扱いです。未来の旦那もその友人たちの大多数も全部まとめてチビです。なんせ、中学三年生頃には現在の身長と殆ど変わらなかったそうですから。

って、あれ？今と変わらないの？おかしいな、俺は中学校卒業する頃は150cmにあと一歩というくらいだったはずなのに。気になったので日本人の年齢別平均身長というものを調べてみました。それによると、十五歳の段階で男性の平均身長は168.5cm、女性のそれは157.3cmなのだそうです。十五歳男性は168.5cmです。あれ？高すぎじゃないか？いやだって私の自己申告とは20cmくらい差がありますよ。男性の第二次成長期って、高校生になってから一年に10cmくらい伸びたりとかそれが二年連続とかするもんじゃないんですか。

夫婦でそんな話をしていると長男が興味深そうに我々を見ていました。彼は彼で自分の背が小さいことに悩んでいるようです。背が小さいといってもどうせこれからグングン成長するんですから気にする事はないと言っているのですが、それでも本人は納得していませんでした。その長男にとっては、この身長の話は心の支えとなったようです。「ママにチビって言われてたパパも、ちゃんと大きくなった」と。チビって言うな。

さて、予測身長というものがあります。これは、両親の身長より個人の身長を大雑把に推測する事ができるというものです。計算式は、男性の場合が「(両親の身長の合計+13)/2」、女性の場合だと「(両親の身長の合計-13cm)/2 」。共に単位はcmで、+-9cm程の誤差があるそうです。ここから私の息子たちの予測身長を計算すると(175+160+13)/2=174。+-9cmを考慮すると、165cmから183cmとなります。日本人男性の平均身長が170cm程だと考えると、よっぽどマイナス方面に振れない限りは平均以上にはなるのではないかと考えられます。

そんなわけで息子よ、きっとお前も人並みの身長になるんだから心配するな。今は背が低い順に並んだときに前から数えたほうが早いような身長であっても。クラスの女子からこっそりチビと一まとめにされるような身長であっても。