さて、現在我が家のテレビ前には、一台のゲーム機があります。ゲームキューブ。GCと略されるこのゲーム機は、任天堂が開発、販売しており、所謂次世代機競争のどうたらこうたらって書こうとしたけど最近のゲーム機事情に疎いんで断念。派手さは無いけど堅実に売れてるんじゃないんでしょうか。知らんけど。

んで、何でまたそのゲーム機が我が家にあるのか。先日、結婚したばかりの新婚さん宅に遊びに行ったときの事です。まだ引っ越して間もない新居。奥様は外出中ということだったので、幸いうちの息子がケーキを食べた際に汚れた手をクッションで拭ったとか、ちょっとケーキのくずをこぼしたとか、そういうあれな場面は見つかる事はありませんでした。事前に聞いていた情報では、「新居の家具は奥様チョイス」という事だったので、汚した事がバレたら出入り禁止になってしまいます。まあ、ケーキは手土産だったのでそれで見逃してもらいましょう。

んで。ふと、テレビの下に目を移すと、そこに一台のゲーム機が。PS2です。ぷれすてつーです。「大人も子供もお姉さんも」です。そりゃマザー2か。と、何かが足りない事に気付きます。

おいちゃん、GCはどこ行った?
「置く場所無いんで実家に置きっぱなしだ」
ほんじゃ、貸してくれよ。
「いいよ」

二つ返事かよ。まあ、一年ほど前に打診してたとか、本当に使わないんで貸す予定だったとか、そういう事情もあるわけですが。それに、わざわざ「別に返さなくてもいいよ」と言う辺り、何かが間違っているような気がしないでもありません。しかし、私は私で十年選手のスーパーファミコンと本家ファミコンをどこかに貸し出し中な訳でして、あまり他人の事を言えたもんでもありません。何と言いますか、「多分仲間内の誰かの手元にあるはずだから問題なし」で済ませるのはどうかとも思いますが、まあこの世は持ちつ持たれつで。

という訳で、訳の分からぬうちに手に入ったゲームキューブ。そもそも何故、過去に私が貸借を打診したかというと、「子供がピクミンのゲームをやりたいと言っていた」からなわけでして。ピクミン。当時放送されていた「赤ピクミンは火に強い」とかいうCMを息子がすっかり覚えて、んじゃ本体だけ短期間借りて、ソフトは購入しようと計画したわけです。何だかんだで一年ほど経過し、言った私もすっかり忘れていたわけですが。んで、ピクミンを調達……と思ったら、中古でもやたらと高額でした。新品と大差ないぞおい。というわけで、「ピクミンを息子にプレゼント計画」はあっさり断念。いやね、何しろ私もつい最近PDAの修理で二万五千程すっ飛んで行ってまして、とてもじゃないけど余裕がないのです。

そんなこんなで紆余曲折ありながらも、GCは我が家の居間に馴染んでおります。結局ソフトは増えないまま。幸い、本体と一緒に何本かのゲームを借りていたので困る事はありませんでした。子供たちもマリオというヒゲ親父が何者かを知らないままマリオカートで遊んでおります。「キノコを使うと速くなるねえ」とか「お星様を使うと強くなるねえ」とか、そこはかとなくこそばゆい認識でゲームをされております。まあ、わざわざ「お星様じゃなくてスターだよ」とか言うのも無粋ですし。ヨッシーを「ワニ」と表現するのは参りましたが。先入観なしだとそうなるのかな。

で、子供たちが寝静まった後も、夫婦でやってたりします。が、そこは大人。もうちょっと難しいゲームに手を出したりもします。本体と一緒に借りたゲーム。その中の一つであるメトロイド。タイトルだけ聞いてもピンと来ない人も多いでしょう。実際、マリオやピカチュウと比較すれば、その知名度には雲泥の差があるでしょう。しかし、古くからのゲーム好きには知られた名であることもまた事実。私もゲームボーイ版は自分で購入してやりこんだ物です。あれから軽く十年。カビの生えた技を思い出しつつ、再びあの世界へ、世界、せ、あ、あれ?

十年の月日は、二次元だったゲーム世界を三次元に進化させました。まあ、それはいいんです。それは。問題は、それに伴う3D酔い。十分も耐えられませんでした。ええ、もう、実質チュートリアルも終了できぬまま、再びマリオカート再開。

昔はそんなゲームも徹夜でやり込んだりしたもんですが。いやはや、年をとったのか、それともゲームが進化しすぎたのか。ゲームなんて物は無理やりやる物じゃありませんから身体に合わなければやらなきゃいいんですけど、しかし、面白いのに身体的条件で楽しめないというのは残念です。


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