長男が幼稚園に通うようになったせいで、今年は貰った年賀状の枚数がぐんと増えました。その中でも、増えた大部分は長男のお友達なので、我が家の中での年賀状大将は長男という結果になりました。私の幼少時の記憶では、「家庭の中で一番年賀状を貰うのはお父さん」というイメージがあるのですが。親父の威厳とかそういうあれはどこに行ったのでしょうか。いや、最初から存在しないとかいう説もあるのですが。

昔プリントごっこ、今パソコンといった具合に、以前より自作年賀状に対しては一定以上の需要があります。毎年、年末になると本屋に「パソコン簡単にできる年賀状作成」なんて本が並ぶのを見ても実感できます。また、家庭用プリンタ販売も、この時期が大事なようです。「冬のボーナスでパソコンを」という広告には大抵プリンタがセット販売となっていますし。ただ、今ではプリンタのセット販売なんて一年中やってるみたいですけど。

ただし、広告では「ご家庭で簡単に」と言ってはいるものの、実際にはそう簡単にはいきません。実際にやってみると、プリンタの設定がうまくいかなかったり、年賀状印刷ソフトとの連携がうまくいかなかったり。「去年の年賀状作成以来、久しぶりにプリンタを稼動させました」なんて場合だとインクが出てこなかったりということも考えられます。我が家の場合はそれらのコストも考慮した結果、年賀状は全て大手カメラチェーン店のオンライン印刷サービスを利用しています。どうせ年賀状なんて身内、しかも年寄り向けがメインです。となれば、可愛い可愛い子供の写真を使うのが礼儀というものですので、適当な写真を選んで、レイアウト他を調整し、三十枚ほど発注、という手順を続けています。宛名書きは、私の書く文字が汚いという理由により相方に押し付けています。そんな訳で、私にとっての手間らしい手間というと、写真撮影と店頭での受け取りくらいです。

こんな具合に割り切っていると楽なのですが、どうしても「ご家庭でオリジナル年賀状」という言葉に引かれる人は多いようです。年末に実家に戻った際、突然近所の方に連行されるはめになりました。なんでも、「仕事でどうしても使い方を覚えなければいけないので冬のボーナスで購入したノートPCで年賀状も作ろうとしたけど昨日までは上手くいってたのに急におかしくなった助けてヘルプ」というご用件だそうで。
何と言いますか、「泥沼コースへご案内」といった感じでした。年賀状ソフトが云々と言われても、こちらはそんなソフトは見たことも触ったこともありませんし、プリンタの設定が云々と言われても、やっぱりこちらは最新のプリンタなんぞ触ったことが無い、実家にあるのは業務用のA1だかA2だかが印刷できる糞デカイ代物で参考にならない、といった具合に、はっきり言って藁にすがるのもいいけどもうちょっと藁を選んだほうがいいのでは、という状況でした。
で、実際の症状はというと、何のことは無い。プリンタにタスクが溜まり過ぎていただけのようで、その辺を削除すればどうにかなりましたとさ。物凄く感謝されたのはいいのですが、感謝されたのは既に三十日の夕方という時間帯でして、果たして間に合ったのだろうか、と思いますけど。

さてさて、年賀状の話ですが、こちらが送る年賀状は子供達の写真とは既に書いた通りですが、貰う年賀状も子供達の写真が主となっています。そりゃそうです。長男にきた年賀状は、その全てが子供の写真入りです。親戚からきた年賀状は叔父や叔母、祖父母などからが半数と、従兄弟達からが半数くらいですが、従兄弟達の年賀状はやはり写真入りです。よく考えると従兄弟同士の年齢はそれなりにばらけているのに、子供達の年齢はそれほど離れていない、という変な状況です。いや、それもこれも私が年齢順とかそういうものを素っ飛ばしてしまったせいなのですが。

で、子供達の写真です。以前親戚が集まった際に見かけた子もいます。まだ見たことが無い子もいます。以前、結婚したことをネタにした従兄弟のところに子供が生まれていてびっくりしたりもします。って、既に八ヶ月てどういうことだ。産まれた事すらも知らんかったぞ。
あ、いや、こほん。
相方曰く、「兄弟のように似ている」という従兄弟の子ですので、我が家の子供達にもどことなく似ています。似ていますが、相方はご不満のようです。何故不満なのか聞いてみましたが、「この子は目がパッチリしている。父親同士は顔が似ているのに、何故子供になると違うんだ」だそうで。そりゃ、あなた、親父の要素が似てるんならば、原因は母親じゃないですか、と言ってみましたが納得してくれないようです。結局、「遺伝の神秘」とかいう言葉で誤魔化しましたが、なんでそんな些細なことで私の遺伝子まで貶されなければいけないんでしょうか。やっぱ、親父の威厳とかそういうあれは、最初から無かったんでしょうか。


トップ 一覧 前の雑文 次の雑文