もしも、「全日本寒がり選手権」なんてものがあったら、私は九州ブロック代表候補くらいにはなれるのではないでしょうか。「あったら」なんて書いてますが、「TVチャンピオン」なんかで本当にありそうな気もします。

日本の中では暖かい地域に属するはずの九州に住んでいるのですが、私の部屋にはゴールデンウィーク前後までコタツが出ています。さすがにその頃にはスイッチを入れることもないのですが、かと言って撤去する気もありません。だって寒いんだもん。
このコタツ、大体9月末から私の部屋に出てくるので、半年以上居座ることになります。たしかに片付けるのが面倒だからという理由もあります。扇風機も12月頃まで出しているような人間なんで。もっとも、冬場の扇風機は「お風呂上りに気持ちいい風を送ってくれてありがとう」と感謝されるのですが、夏場のコタツには「布団が邪魔なテーブル」というあんまりと言えばあんまりな表現しかしません。

暖房器具がそんな具合なんで、服装も季節はずれなものを着ることが多くなります。周囲の人間には「花見の時期にコートを着ているのはおかしい」と言われるのですが、本人はそうは思っていません。そもそも、「花見どころか4月末でもまだまだコートを手放したくないんだけど、周りがうるさいから仕方なくセーターで過ごしてやっている」という間隔ですから。もちろん、その頃にはセーターを着ている人間は私以外にいません。普通の人は「こんな時期にそんな格好をしてたら暑い」と思うそうです。おかしいなぁ。

私は寒がり陣営に属しているのですが、友人の中には暑がり陣営に属する者が多数存在します。そんな友人と私が一枚の写真に収まると、後日見直そうとした際に「一体この写真を撮ったのはいつ頃でしょうクイズ」ができます。例えば「花見の席で上半身裸で騒ぐ友人とコートを着て寒そうな私」とか、「スキー場の前で薄手のトレーナー一枚で元気な友人とコートを着て寒そうな私」とか。さすがにスキー場前ではクイズにはなりませんか。

冬場は常に凍えている私ですが、夏になると立場が逆転します。Tシャツに半袖シャツを羽織ってちょっと暑そうな私と、人目がなければ全裸にでもなっているんじゃないかと思うくらい暑そうな友人。あ、でもクーラーのリモコンを取られると真冬に逆戻りします。以前、彼の部屋に遊びに行った時は真夏なのに毛布を求める羽目になりました。

ちなみに、彼は寒がりな人間をうらやましいと思うそうです。曰く、「暑がりな人間って頭が悪そうじゃないか?」との事。
つまり、本人は一年中Tシャツ一枚で構わないのだが、真冬にそんな格好だったらちょっと頭が弱そうに見える、と。真夏は一日中全裸でいたいくらい暑いのだが、人としてそれはまずいだろうと思い服を着ている、と。しかし、そんな意見を聞いたのは真冬の彼の部屋だったので、全く同情することはできませんでした。頼むから暖房入れてくれよ。寒いんだよ。


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