2011年の一時期、あるCMが話題になりました。「あいさつの魔法。」というそのCMでは「あいさつ + 動物名」という、一種のダジャレのようなキャラが多数登場していました。「ありがとう」と「ウサギ」で「ありがとウサギ」とか、「さようなら」と「ライオン」で「さよなライオン」とか。これらを見ていて、ある漫画を思い出した三十歳前後の男性は多いことでしょう。「おはよう」と「ヨーグルト」で「おはヨーグルト」とか、「さようなら」と「ラッキョウ」で「さいならっきょ」とか。二十年ほど前にコロコロコミックで連載されていた「おぼっちゃまくん」、そしてその作中で使用されていた「茶魔語」です。

茶魔語は挨拶に限らず、様々なものがありました。具体的にどんなものが、っていう時に便利なのがGoogleです。案の定、まとめられたサイトが見つかりました。「ともだちんこ」とか「大好きんたま」などのかわいい下ネタのみならず、「ちょっと抹茶」とか「そんなバナナ」なんてただの駄洒落のようなものまで。まとめを見てて気づきましたが「ごりんジュース」ってのもあったな。「ご臨終」+「ジュース」なんですが、なにしろ小学生には「ご臨終とはなんぞや」という感覚なものでして、意味がわかったのはそれから数年後のことでした。

あれから二十年。コロコロコミックは今でもコロコロコミックであり続けているのでしょうか。一月号では「和尚が二人で和尚がツー」とやってくれているのでしょうか。せっかくなので手元にある今年のコロコロコミックで確認してみましょう。なんでそんな物が手元にあるのかって、息子たちが毎月購入しているからです。

んで、一月号と、ついでに二月号も確認してみたのですが。春夏秋冬レベルの季節物はありました。が、月単位でのネタがありません。和尚どころじゃないよ。「お正月」ネタがないよ。ないことはないけど「お年玉」ネタだったよ。こんなことじゃ、干支ネタなんてとても出てきそうにありません。「辰年あとを濁さず」なんて今年の年末に相応しそうなのに。

時代を超えて読まれているからこそ、季節などに拘らないネタを使っているのでしょうか。ストーリーものならともかく、前後のつながりが薄いギャグ系の漫画であれば、どこから読み始めても問題ないようにするのも手です。また、時代を超えて再評価されるかもしれません。「あいさつの魔法。」の流行に乗じて「ありが玉金」とか、「ともだチンコ」を再度推してみるとか。下品とか言ってはいけません。アニメ版の主題歌でも歌っていたではありませんか。
「リッチな挨拶 そう ともだチンコ」と。
リッチなのです。高貴なのです。絆なのです。『「僕のちんこを君になら触らせてもいいよ」という友を信頼する美しい言葉』などという嘘くさい設定もあります。末尾に「民明書房」とか書いても違和感がありません。

何が言いたいかというと、コロコロコミックはもっと頑張ってオヤジギャグを増やしてください。「アルミ缶の上にあるミカン」とか使ってください。


ターコイズ雑文祭2012

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