2007年の夏は何十年ぶりだかで国内の最高気温が記録更新されたり熱中症で倒れる人が続出したりと、各地で猛暑となりました。勿論我が家の中も猛暑でした。特に寝室が。我が家の中で唯一エアコンが設置してある居間はいいのですが、寝室は扇風機しかないのです。私は汗だくで寝苦しい夜を過ごし、そして子供達は汗疹にまみれる事となりました。

昨年の夏で懲りたので、「今年の夏は寝室の空調をなんとかしよう」と奥さんに訴えました。奥さんは寒がりなので扇風機だけでお釣りが来るくらいのようですが、同じベッドで寝ている私の惨状に同情してくれたようです。それとも自分が間接的に被害を被ったからでしょうか。ここ数年でやたらと暑がりに、そして汗っかきになった私。昨年は就寝中の寝汗によって、枕カバーは三日に一度は交換しなければならなかったり、シーツやその下に敷いている汗取りパッドも頻繁に洗濯しなければならなくなりました。私が寝ている個所のみがそんな事になっているので気にしなければいいのでしょうが、ちょっと頭を横に動かしたら近くにある旦那の枕から異臭が漂ってきたり、旦那が寝ていたところに手を置いたら寝汗が乾いていなくてしっとりしていたりと心理的に攻められていたようです。いや、私は別に攻めた覚えは無いですよ。必死に暑さと戦った結果です。不可抗力なのです。

で、寝室への空調設置大作戦。そもそも寝室にはエアコン用のダクト穴がありません。賃貸なので壁に穴を開けるわけにもいきません。となると、通常のエアコン以外の何かを見つけないといけません。まず目に付いたのは冷風扇、そして冷風機でした。

まずは冷風扇。「冷たい風を作り出す事ができるちょっと凄い扇風機」といった感じの代物です。ちょっと違うけど、氷柱の後ろから扇風機を稼動させるような感じでしょうか。普通の扇風機と違って、部屋の中にある暑い空気を吹き付けるのではなく、若干ながらも冷やした風を作り出す事が可能のようです。おお、これは素晴らしい。「しょぼいエアコン」ではなく「凄い扇風機」なんで電気代とか健康とかの面でも良さそうです。

と思ったのですが、よくよく調べてみるとちゃんとデメリットもありました。所詮は扇風機なんでそんなに冷えるもんでもないとか、あと湿度が結構な事になるとか。寝室内にはスーツから下着まで我々の衣服が全て置いてあります。そんな所に湿気を撒き散らしたらカビなんかがえらい事になります。ただでさえ季節の変わり目なんかで衣替えをした直後は埃なんかへのアレルギー反応が凄いのに、それを悪化させるわけにはいきません。という事で、冷風扇は却下です。お値段は魅力的だったんだけどなあ。

次の候補は冷風機です。これはどちらかと言うとエアコン寄りの代物。エアコンと同様に冷たい空気を噴出す事ができ、扇風機と同様移動も可能という代物です。一般的なエアコンは室内機と室外機の両方が必要ですが、冷風機だと本体一つで事足ります。本体のみで稼動可能という事で工事が不要と言うのも嬉しい点です。

でも勿論デメリットも存在するわけです。冷風機のデメリットとは「室内機と室外機が一体になっている点」。つまり、室内機として冷たい風を噴出すのはいいけれど、室外機として排熱も行うのです。なんだそれは、馬鹿にしてるのか。で、それの解決のためにダクトを外に出したりと頑張ろうとすると簡単な工事が必要になるようです。なんだそれは、馬鹿にしてるのか。結局これも却下。

こうやっていろいろと比較検討した結果、窓に設置が可能な小型のエアコンを購入することになりました。経費削減のため設置工事は自分達でやる事としました。「簡単に設置できます」なんて説明もありましたし。ええ、騙されました。どこが簡単だよおい。汗だくで、奥さんと二人がかりでようやく設置できました。一人だったら無理でした。素人工事なんで不安もありますが、電源入れたらちゃんと冷えたんで気にしない事にします。これで今年の夏は、少なくとも昨年ほどには暑さに悩まずに済みます。

が、別の悩みが発生しました。子供たちです。子供部屋は未だに扇風機なのです。そのためか、寝室へのエアコン設置の数日後から兄弟揃って「今日はパパとママの部屋で寝る」と言ってきます。まあね、仕方ないよね。うちの子供たち、肌が弱いからあせもができると結構酷い事になりやすいし。涼しい部屋の方がいいし。でもね。せめて、ベッドで寝るときはおとなしく寝てくれないかな。縦横無尽に寝返り打った挙句、足元に存在する物体を手当たり次第に蹴っ飛ばすのは勘弁してくれ。父親を足蹴にするなよ。

子供たちが寝室で寝るようになったため、子供部屋ががら空きです。快適に寝るためには子供部屋のベッドに移動すればいいのですが、そっちで寝ると熱帯夜で灼熱地獄です。暑いのがいいか、蹴られるのがいいか。快適な睡眠が私に訪れるのはいつになるのでしょうか。


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