気が付けば二十代も折り返し地点を過ぎてしまいました。そして先日初めて気付いたのですが、私より年上の二十台の人間って全て三十路に片足突っ込んでるんですね。改めて考えるまで気付かないというのもどうかと思いますが、それくらい生活の中で年齢というものを感じることが少なくなっているということです。だって、自分の年齢を生年から計算することもしばしばですから。

と、頭では年齢を感じることは少ないのですが、身体のほうはそうはいきません。先日病院で下半身の血行をよくする薬を貰ってきました。いやいや、かれこれ一年くらい悩んでいたんで、ようやく病院に行くことができて一安心です。薬は比較的緩やかな効果をもたらす物を服用しているのですが、これがなかなか。きちんと飲み続ければ、ちゃんと改善の方向に進んでいると実感できます。念のために書いておきますと、坐骨神経痛が悪化して脚部に麻痺と言うか鈍痛と言うかそういう症状が出てきているので、そのための薬を貰っているんです。

くだらない下ネタもどきはさておき。先日、歳をとったと痛感する出来事がありました。連射ができないんです。

いきなり連射がどうとか言い出すのもいかがなものかと思いますが、いや、これはびっくりしました。「俺はこんなに衰えてしまったのか」とうろたえてしまうくらいです。いや、昔はすごかったとか言えるものでもありませんが、それでも人並みには連射できてたんです。それがまあ、見るも無残な、と言いますか、ここまで衰えたか、と言いますか。運動不足のせい、というのもあるかもしれません。確かに、先述の病院でも医者には「運動不足だ」と言われました。今患っている脂肪肝の一因にも運動不足があることでしょう。この商売をやっている以上、運動不足とは切っても切れない関係です。

しかし、それだけでは説明がつきません。やはり、加齢も一因でしょう。その証拠に、連射だけではなく弾除けの技術も衰えています。……え?弾除け?

長々と引きずるネタでもありませんのでこれくらいにして。忘年会の会場に向かう際の事です。予定の時間にはまだちょっと早い。会場側にはゲーセンがある。となると、これは行かねばなりますまい。久しぶりのゲーセンです。最後に行ったのはいつなのか憶えていないくらい久しぶりです。

私が主にプレーするのはシューティングゲーム。その中でも弾幕系と呼ばれる種類が好きです。画面一杯に敵弾が広がり、そのギリギリの所をかわして行くのが好きなんです。無論、腕は自慢できるようなものではありません。あくまでも趣味ですから。

しかし、昔はできていた連射。我々の世代だと「十六連射」というキーワードに反応してしまいますが、それこそ昔は十数秒程度ならば全力でボタンを叩く事ができたんです。ただし、実際にそれだけ連射するとそれ以降腕が使い物にならなくなるんで、数秒単位で連射することが多かったんですけど。その、数秒単位の連射で腕が限界に達するとは思ってもいなかったんです。昔と同じ感覚で連射しようとして、思ったよりも早く速度が落ちてしまった、あの驚き。びっくりしたんでゲームそっちのけで連射の練習をしてみたんですが、たった十秒間の連射すらもできませんでした。

連射だけでなく、弾除けもそうです。画面一杯に敵弾が広がると目がついていきません。昔だったら画面に集中してなんとかなったような場面でも、避ける技術が錆付いてしまったのかなんともならなくなってしまいました。運動不足で体力や筋力が落ちたりするのと同様、ゲーセン不足で連射能力や弾除け能力が落ちているようです。というわけで、これからしばらくは仕事帰りにゲーセ……い、いや、行ってないですよ。行ってないって、本当。


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