前回ちょっとネタにした学生時代の社会学の月1レポート。ネタの出所はその時々によって異なりましたが、基本的には新聞から探していました。実家では全国紙の毎日新聞、そして地方紙の有明新報の2種類の新聞を購読していました。有明新報とは、荒尾市近郊の極一部の地域のみで発行されている新聞です。家業の都合上、地元地域の葬儀情報なんかには詳しくないといけないという事情もあり、購読されていました。

さて、社会学月1レポートですが、年末のくそ忙しい時期にもちゃんと提出しなければいけません。年末というと、新聞やテレビなんかでは「今年を振り返って」なんていう特集があります。その月に私が選んだネタは、「今年の荒尾市を振り返って」という有明新報の特集記事でした。
ネタの詳細に関しては忘れました。ただ、文中に「遊園地の対象年齢」という話を書いた記憶があります。実家の近所にあって幼い頃に連れて行ってもらっていた三井グリーンランドと、北九州にあり一度だけ行った事があるスペースワールドを比較した文章でした。内容は「スペースワールドはジェットコースターの類ばっかりで若者向けだけど、グリーンランドはお子様にも安心な遊具が一杯ある」というものでした。もっと詳しく書くと「ジェットコースターばかりじゃつまらない」となります。

ようやっと本題に入れました。「つまらない」とまで主張するくらい、私はジェットコースターの類が嫌いです。何故、世の中の人々はあんな恐ろしい乗り物に乗りたがるのでしょうか。何度か乗った事はありますが、もう御免です。もう乗りたくありません。だって、あんな無防備な格好でびゅーってなって、ぐわーんってなるんですよ。んで、落ち着いたと思ったらまたぶわーって。って、何歳だ、俺は。

いや、冗談ではなく、あの登った後に落とされる感覚が嫌なんです。こう、内臓が全部口から出ていくような感覚が。自分の意志で乗った事は2回くらい、「パットゴルフに負けたから」なんていう罰ゲームで乗った事を合わせても5回程度しか搭乗経験はありませんが、毎度毎度意識が飛びそうになります。なんで、落ちていくときだとか、ぐるぐる廻されているときなんかに周りを見たり「きゃー」なんて声を出せるのか分かりません。私が乗ってるときは、だいたい最初の下りで意識が飛びそうになり、それを必死に抑えながら、そして飛ばされそうになるのを堪えながら、地獄の時が終わるのをただひたすらに待っています。

私の人生で初めて乗ったジェットコースターが、スペースワールドの、名前は忘れましたがものごっつい奴でした。いやね、学校の研修旅行で終日自由行動って時があって、フリーパスも支給されてたんですよ。で、せっかくだからということで、乗ってみようということになったんです。カタカタと音を立てながら最初の山を登っていく段階で、「すいません。俺、やっぱ降ります」と言いたくなりましたが。いや、止めてもらってもこんな高いところから下界に戻る事も難しそうなんでされるがままになってたんですが、どうもその際に腰を痛めてしまったようでして。スペースワールドって、そういう絶叫系の乗り物ばっかりなんです。「ああ、グリーンランドなら、こんな時はもっとゆったりした乗り物で遊べるのになぁ」と思ったものです。

社会学のレポートにはその時の私情も若干混ざっていました。「絶叫系の乗り物が嫌いな若者にも愛の手を」といった具合に。双方の施設の運営方針が異なる、ということは充分わかります。少子高齢化が進む以上、親子連れを排除して若者向けに特化するというのは間違っていないと思います。が、それでも多少は配慮してくれないかな、と思いました。いや、決して「最初の乗り物で腰痛めたからそれ以降他の乗り物に乗れなくなって、損した気分になった」なんて事はありません。「暇になったもんで園内をうろついてたらゲーセン発見。UFOキャッチャーで競走馬のぬいぐるみを取ろうとしたら全く取れず、結局3つ取るのに6000円程の出費があった」ことを恨んでるわけでもありません。ううう、1個辺り2000円。恨んでなんかないやい。


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