先日、久しぶりに「Magic: the Gathering」(以下M:tG)のカードを買いました。今世紀初です。2002年にもなって「今世紀初」なんて言うとは思いもしませんでした。

私とM:tGの関係に関しては以前も書いたとおりです。ある意味では私を雑文界に引っ張り込んだ張本人です。さて、このカード、以前は大金をつぎ込んだものですが、ここ数年は対戦相手の不在などで以前のような情熱を失ってしまいまして、資金を投入することもなくなっていました。大金、と言いましたが、所詮は学生の道楽です。額と言ってもたかが知れてます。せいぜいちょっと高額なパソコン一式を買ってお釣りが来るくらいです。ええ、数十万程度。多いですかね。私の友人には、明らかにそれ以上の額をつぎ込んだ人間もいるんですが。

M:tGのカードはちょっと大きなおもちゃ屋や書店などで売ってあります。15枚入りで500円ほどのブースターパックと、60枚入りで1500円ほどのスターターパックがあります。値段だけ見るとスターターパックのほうがお得ですが、いらないカードも入っているので基本的にはブースターパックを買い足して自分の所有カードを増やしていきます。ちなみに、ブースター1パックの中には1枚のレアカード(基本的には『強い』カード)、3枚のアンコモンカード(基本的に『結構強い』カード)、残り全部にコモンカード(基本的に紙くず。例外あり)が入ってます。M:tGは、「トレーディングカードゲーム」といった種類に分類されます。カードを買い足したり、トレード、つまり交換をしたりしてカードを増やし、それを使ってゲームを行います。たくさんの種類があるカードの中には、涎が出てきそうなくらい強いカードがあれば、鼻紙にもならないような弱いカードもあります。世の中には「カード専門店」なるお店がありまして、そこではカード1枚に値段がついています。このお値段もカードごとにバラバラでして、強ければ強いほど高額、弱ければ弱いほど安価ということになります。何千円もするカードがある一方で何十円しかしないカードもあるのです。基本的にレアカードは値段が高く、コモンカードは投売り状態になってたりします。もちろん例外はあります。役に立たないレアカードよりも、素晴らしく強いコモンカードのほうが価値は高かったりします。

昨年の春に引越しをしたのですが、現在の居住地から原チャリでちょいと行ったところに大き目の古本屋があります。この古本屋には本だけでなく中古ゲーム機、そしてなぜかゴルフクラブなんかも置いてあるのですが、M:tGのカードも置いてあります。しかもカードの単品売りもされています。前世紀末はずっぽしはまり込んでいた世界です。当時は主力カードの市場価格というものまでだいたい覚えていました。あれからカード市場にどのような変化が起きたのか、いや、どうせ買いはしないのですが、お気に入りのカードにいくらくらいの値段がついているのか、昔は高嶺の花だったカードに今はいくらの値段がついているのか興味があります。ちょっと見てみましょう。
……えーと、私、『マロー』ってカードを使ってたんです。私の現役時代は千数百円程度の値段がついてました。カード1枚に。で、今私の目の前にある『マロー』のカード。お値段は当時の半額です。数百円。思わず財布の中身を確認してしまいました。それから、現役時代末期に価値が暴落してしまった『真鍮の都市』。当時数百円の値段しかつかなかったカードですが、目の前では1000円近い値段がついています。カードのストックが何枚あるか、何枚か売れないだろうかと考えてしまいました。ちなみにストックは2枚だけ。全部使用中のため売るわけには行きませんでした。

今現在どんなカードが強いのか、なんて情報をもってないんで過去の記憶をもとにして比べるしかないんですが、いやはや、時代は変わったものです。そんなことを思いながら、ブースターパックを2つ買って帰りました。しめて1050円の出費。どんなカードが入ってるかな、強いカードは入ってるかな。わくわく。……入ってたレアカードは『ハリケーン』と『ゴブリンの王』でした。平たく言えば「紙くずよりは強いかな」といったレベル。一緒に入ってた『対抗呪文』(コモンカード)の方が遥かに強かったりします。うぬぬ、久しぶりに買ってやったのに生意気な。こうなったら大人買いだ大人買い。ボーナスが出たら箱買いしてやる。首を洗って待ってやがれ。

こうして、愚かなcloud君はカード破産への道を歩んでいくのでした。ちゃんちゃん。大体お前、昔もそうとうつぎ込んだからもうちょっと学習しろよ。


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